電流の働き(二重コイル電磁石)
1 電磁石を製作する場合の基礎知識
(1) コイルの作る磁界の強さ
| 電磁石に用いられるコイルは、一定の太さで細長く巻かれたものであり、ソレノイドコイルと用ばれている。このようなソレノイドコイルに電流(I [A])を流したときの磁界の強さは、コイルの巻き密度(n0[回/m]長さ当たり何回巻いてあるか)によって決まり、コイル内は場所によらず一様で、 H=n0I である。すなわち、電流の大きさが大きければ大きいほど、巻き密度が高ければ高いほど強い磁界になる。また、ソレノイドコイルになっていれば、必要以上に長いコイルにしても、磁界は強くならない。現実的には、導線が長くなる分、電気抵抗が増して電流が小さくなり、強い磁界を得られなくなる。 |
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(2) コイルの巻き数について
| コイルを作るとき、どれぐらいの長さのコイルを作ればソレノイドになるのかについて調べたのが右の図のグラフである。直径1.8cmの塩化ビニルパイプに直径0.45mmのエナメル線を巻き、1.5Aの一定の電流を流して、磁界の強さを調べたものである。150回ほど巻けば、磁界は一定となり、ソレノイドコイルになったと考えられる。このときのコイル部分の長さは7cmほどで、パイプの直径の約4倍である。これ以上長く巻いても、あまり磁界は強くならないということである。 一重目として何回か巻いた上に、重ねてコイルを巻いていくと磁界は強くなる。同じ200回でも、一重で長く200回巻くより、100回ずつ重ねて巻いた方が強い磁界が得られる。 |
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(3) コイルの太さと導線の太さについて
コイルの巻き密度を高くすれば強い磁界が得られるが、そのためには細い導線が必要である。しかし、導線が細くなれば電気抵抗が増し、乾電池などでは大きな電流を流すことができなくなり、磁界を強くすることはできない。一方、太い導線でコイルを製作すれば電気抵抗が少なくなり、大きな電流で強い磁界を作ることができることが分かっているが、乾電池では流せる電流にも限りがあり、電池の消耗も激しくなる。
(4) 鉄心について
コイルの鉄心としては太い釘が使われることが多い。釘では、頭と先で形状が異なり、磁界の様子も異なるので、どちらで計測するか決めておかなければならない。
また、コイルの太さに対して鉄心が細いと、磁力を十分に強められない。コイルの中にちょうど入る程度の太さの鉄心を用いる方がよい。
実験を繰り返すと、鉄心そのものが磁化されるので、交流をかけて消磁する必要がある。
鉄心の長さや太さを変えたときの磁石の強さの違い[EXCEL](クリックするとファイルが見られる)
(5) 磁界の強さと釣り上げられるゼムクリップの量
| コイルの作る磁界が強くなれば、釣り上げられるゼムクリップの量も増加すると思われる。実際に磁界の強さと釣り上げられる量(釘で行った)を調べたものが右の図のグラフである。ある程度の強さの磁界になるまで、釘を釣り上げることはできない。ある程度の磁界の強さを超えると、比例的に釣り上げられる釘の量が増加する。 1本1本の釘の重さが軽い方が、釣り上げられ始める磁界の強さは小さく、磁界と釘の量のは比例に近い関係になる。本数を数えるのが困難なら、重さを量るようにする。 |
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二重コイルの製作[pdf](クリックするとファイルが見られる)


